みなさんこんばんは
愛知県豊田市にある
剛鍼灸院 豊田です
小さなお子さんのいるお父さん・お母さんは、お子さんの病気で悩んだり、不安を抱えていませんか?
また、そんなお子さんの症状にも鍼灸治療は対応できることをご存じですか?
『はり』は痛い、怖いというイメージが強いかもしれませんが、子どもに対する「小児はり」は、刺さないはりです。皮膚をつついたり、さする、なでることで皮膚表面に心地よい刺激を与え、体の緊張をほぐしたり、血流を良くしたり、ストレスの緩和を得意としています。

相談の多いお子さんの症状は、大人と状況が同じで、病院で治療を受けてもなかなか治らない病気が多く、
- 夜泣き
- アトピー
- ぜんそく
- 便秘
- 難聴
- 夜尿症
などがあります。
今回は、そのなかで夜尿症のお話をしていきます。
夜尿症とは、夜寝ている間に尿が漏れてしまう症状をいいます。いわゆる「おねしょ」ですが、5歳以降もおねしょが続くものが夜尿症と言われます。
国際小児尿禁制学会によると、
5歳以降で、1ヶ月に1回以上の夜尿が3か月以上続くもの
さらに
1週間に4日以上の夜尿を頻回、3日以下の夜尿を非頻回
と定義されており、日本夜尿症学会も遵守しています。
夜尿の原因は大きく3つのタイプに分けられます。
1.多尿型
多尿型は、尿を作る量を減らす抗利尿ホルモン(バゾプレッシン)と呼ばれるホルモンの分泌が少ないタイプです。
人の体には、昼間に比べて夜の排尿を少なくするメカニズムが存在します。その調節をしているのが抗利尿ホルモンです。夜に抗利尿ホルモンが多く分泌されることで、昼間よりも作られる尿が減ります。このホルモンの分泌量が成長段階で安定していないために起こります。
2.膀胱型
膀胱型は、膀胱の大きさがまだ小さく、尿をためられる量が少ないタイプです。寝ている間に作られる尿の量が少なくても、膀胱が小さいとあふれてしまいます。
夜は副交感神経が優位に働き、睡眠がとれるのですが、副交感神経が強く働き過ぎると、膀胱が収縮し尿をためられる量が少なくなってしまいます。このタイプは、日中のおしっこも近い傾向にあります。
3.混合型
混合型は、尿の量が多く、膀胱も小さいタイプ。他にも、身体の冷えやストレスが原因となることもあります。ストレスは、夜の抗利尿ホルモンの分泌に影響するとも言われています。
夜尿症は珍しい疾患ではなく
- 5歳を超えて夜尿する子は約20%
- 小学校に入学した時点では約15%
- 小学校高学年の年齢5%前後
と言われています。
さらに、お子さんが成長するにしたがって膀胱は大きさも機能も発達し、抗利尿ホルモンの変動も段々と安定していくため、自然と治まっていくことも多い疾患ですが、夜尿はお子さんの心理面に大きく影響を与えます。
海外のデータではありますが、夜尿症が子どもに与える影響を調べた調査では、8歳~16歳の夜尿症のお子さんにとって両親の離別・争いに次いで夜尿症が3番目に精神的苦痛を感じる経験であるという結果もあります。
夜尿症は、自然と治まっていくこともありますが、何度も何度も繰り返してしまうことで、お子さんの自信が失われ、精神的な苦痛を感じてしまいます。このストレスが、夜尿を長引かせてしまうこともあるので、自然に落ち着くだろうとそのままにせず、一度ご相談ください。
- 起こさず
- 怒らず
- 焦らず
そこに4つ目として、小児はりでの治療を取り入れてみませんか?お母さん・お父さん・お子さん、みんなが笑顔で過ごせるよう。一緒に解決していきましょう。

