みなさんこんばんは
愛知県豊田市にある
剛鍼灸院 豊田です
春らしさを少しずつ感じる日が増え、服装も少し薄手のものを着る機会が増えていると思いますが、朝晩はまだ気温が下がる日もあるので、体を冷やしすぎないよう体調管理は十分におこなっていきましょう。
今回は、以前のNHK「ガッテン」でも紹介された逆子の鍼灸治療を紹介します。
まずはじめに、逆子ってどんな状態だと思いますか?
本来、お母さんのお腹の中で、赤ちゃんの頭は下になっており、お尻は上にあります。この状態を「頭位」と呼びます(下のイラスト)。

一方で、赤ちゃんのお尻が下にあり、頭が上になっている状態を「骨盤位」と呼び、この骨盤位の状態が一般的にいう「逆子」の状態です(下のイラスト)。

逆子と聞くと、お尻を下に向けた位置にいると思われがちですが、実は赤ちゃんはさまざまな体勢でいます。逆子にも赤ちゃんの体勢によって種類がさらにわけられます。
①お尻が一番下にある逆子
逆子の70~75%はおしりを下にした体勢になっています。

②足が一番下にある逆子
逆子の約20%がこの体勢です。

③膝が一番下を向いている逆子
この体勢は少なく、約1%といわれています。

逆子になる原因には、
- 冷え性や緊張感からお腹の張りが強い
- 一人目の赤ちゃんで子宮が硬い
- 羊水の量が多すぎる、少なすぎる
- 子宮筋腫や子宮の奇形
などのお母さんの体になにか問題がある場合、
- 双子や三つ子
- 低体重
- 臍帯が長い、短い
- 臍帯が赤ちゃんに巻き付いている
などの赤ちゃんになにか問題がある場合がありますが、原因がわかるものはほんの一部で、多くの逆子は原因がはっきりわかっていません。
逆子になると、足のつま先や膝で子宮口付近を圧迫しやすく、破水しやすいリスクがあり、お腹の張りも出やすくなります。逆子のまま出産を迎えると、一番大きい頭の部分が最後に出てくるので、頭が出づらく、分娩時間が長くなります。分娩時間が長くなってしまうと、お母さんも赤ちゃんも体力を消耗し、赤ちゃんが酸欠状態になってしまったり、仮死状態になり、障害につながることもあります。逆子は、お母さんと赤ちゃんの危険信号と思ってください。
近年、はりやお灸で逆子を直したとブログで報告する芸能人も多く、テレビでも取り上げられる機会が増え、逆子に有効な治療法として鍼灸がメジャーになってきました。鍼灸治療では、お母さんの体の緊張状態を改善し、リラックスした状態で、冷えて張ってしまっているお腹を緩ませます。
無理に赤ちゃんを回すのではなく、赤ちゃんにとって窮屈な環境を改善し、心地よいお腹にすることで赤ちゃんが自然と正しい位置に回転できるように促していきます。
実際に逆子の治療で使うツボは、

内くるぶしの少し上にある「三陰交」(さんいんこう)というツボと、

足の小指の爪の生え際の外側にある「至陰」(しいん)というツボです。
三陰交は、女性ホルモンのバランスを整えるツボで、優しく、体の力が抜けるように刺激することでお腹の張りが和らぎ、足やお腹の冷えもなくなっていきます。治療中に三陰交を刺激すると、お腹が温かく、柔らかくなり、赤ちゃんが動き出すのがわかると思います。
至陰は、赤ちゃんが回るきっかけをつくってくれるツボとして使用します。
逆子の治療開始は早ければ早いほど戻りやすくなります。
- 妊娠28週で逆子といわれた
- 逆子体操をしてももどらない
- 妊娠32週になったけど逆子のまま
- 帝王切開はしたくない
とお一人で悩む前にお気軽にご相談ください。
専門外来|逆子