残された遺族の悲しみを軽く

豊田市緩和ケア

みなさんこんばんは
愛知県豊田市にある
剛鍼灸院 豊田です

以前、2018年7月31日の中日新聞に気になる記事が掲載されていましたのでご紹介します。

死別の悲しみ 軽く
遺族支援 専門家が連携、発信
グリーフ学会 来年2月に初総会

『グリーフ』とは

『グリーフ』とは、日本語では「悲嘆」や「深い悲しみ」などと訳されますが、日本グリーフ&ビリーブメント学会では

『グリーフ』とは、喪失に対する感情的、認知的、行動的、身体的反応の総称であり、最も深刻な喪失体験の一つが『ビリーブメント』すなわち死によって重要な他者を亡くすといういわゆる死別体験である。

といわれています。

ビリーブメントは、一部の人のみが体験する特殊な出来事ではなく、人生において誰しも一度は経験しうる体験です。

『グリーフケア』とは

豊田市末期がん

グリーフケアとは、伴侶や親などの大切な人との死別が引き起こす悲嘆を緩和するケアのことをいいます。

国内では、2005年に発生した福知山線脱線事故を機にグリーフケアが一般的に知られるようになり、阪神大震災や、東日本大震災などをきっかけにしてグリーフケアに関心が高まってきました。

大切な人との死別は特別なものではなく、誰しもが経験しうることではないかと思います。病や事故、時には天災によって突然の別れとなるかもしれません。そんな時、残された遺族はその悲しみをどのように受け止めたらよいのでしょうか・・・。

ひろがる遺族支援の輪

豊田市癌ケア

新聞には、ご主人をガンで亡くされた女性の思いが掲載されています。延命治療の選択を迫られ、本人が望んでいた最期をとの思いがありながらも、はたしてそのときの選択は正しかったのか・・・?何年経っても苦悩されている様子が伺えました。そのような方のために専門家が多方面から支援する活動が広まってきています。

そして、知られていないことですが、実は鍼灸院でもグリーフケアは行われていることです。
私たち鍼灸師は、普段の診療中から終末期の患者さんやそのご家族も一緒に治療しており、鍼灸院は、ご家族の容態が良くない、余命間もなくて・・・といった苦悩を口にできる場ともなっています。亡くなられる前から、お話しに耳を傾け、死別された後には生前を振り返りながら悲しみを心の中にためず、悲しみを共有する場、表現していい場、思い出を語る場となっています。

そうやって少しずつ、心の中を整理されていくのに、私たち鍼灸師はずっと寄り添っています。それが鍼灸院でできるグリーフケアのひとつではないかと考えています。