眼の悩みあきらめていませんか?


色覚異常

色覚検査


◆問題:上の絵は何が見えるでしょうか?

もしわからなかった場合、色覚異常かもしれません


色覚異常は、特定の色に対する識別能が低下している状態

正常者にとって色の差が大きく違って見える2つの色が、色覚異常者には色の違いが小さく感じられ、判別困難になることがあります。

原因としては、色を感じる3つの細胞「赤錐体」「緑錐体」「青錐体」のどれかが欠けていたり、十分に機能していないことが考えられます。

色覚異常は先天性と後天性に分けられ、先天性に対して有効な治療はありませんが、後天性は色覚異常になった原因を取り除けば改善することがあります。

色覚の異常とは、どんな状態?

"物を見る"という機能は、視力、視野、色覚の三つに支えられています。視力は細かい物を見分ける力、視野は同時に見渡せる範囲、色覚は色を識別する感覚のことです。 

この三つの機能は、網膜(カメラのフィルムまたは撮像素子に該当する組織)にある光を感じとる「視細胞〈しさいぼう〉」の働きに委ねられていて、視細胞がうまく機能しないと、視力が低下したり、視野が狭くなるなどの異常が生じます。色覚についても、視細胞の機能次第で色を識別しにくくなる状態があり、それを色覚の異常と呼んでいます。 

色覚異常網膜

色覚異常の分類

 色覚異常には、先天色覚異常と後天色覚異常があります。先天色覚異常は遺伝による錐体視物質の異常でX連鎖性遺伝(伴性劣性遺伝)をし、日本人での頻度は男性の約5%、女性の0.2%です。それ以外の原因、たとえば目や脳内の病気などによる色覚障害を後天色覚異常といいます。 
先天色覚異常には程度によって1色覚(旧:全色盲)、2色覚(旧:色盲)、異常3色覚(旧:色弱)、問題となる錐体の種類によって1型色覚(L-錐体の異常)、2型色覚(M-錐体の異常)、3型色覚(S-錐体の異常)がありますが、1色覚や3型色覚は非常にまれで、通常、色覚異常といえば、2色覚や異常3色覚、1型色覚や2型色覚を指し、これらをあわせて先天赤緑色覚異常ともいっています。


色覚異常

茶 緑

色覚異常

緑 灰色・黒

色覚異常

赤 黒

色覚異常

橙 黄緑

色覚異常

ピンク 灰色

色覚異常

ピンク 水色

色覚異常

赤 緑

色覚異常

青 紫


1型色覚:
赤に敏感な視細胞(L錐体※)の機能に異常がある

2型色覚:
緑に敏感な視細胞(M錐体※)の機能に異常がある

3型色覚:
青に敏感な視細胞(S錐体※)の機能に異常がある

※錐体は明るいところで物を詳しく見るのに適した光センサーです。
錐体は3種類(L,M,S)あり、その組み合わせで色を見分けます。

男性の20人に1人。色覚異常はまれではない

 先天性の色覚異常は、日本人男性の5パーセント、女性の0.2パーセントの頻度で起きていて、国内で300万人以上が該当し、まれなものではありません。ただしその程度は人によって異なります。検査で指摘されない限り気付かない人もいれば、社会生活に支障を感じる人もいますが、多くのケースでは、色覚の異常のため日常生活に困ることはありません。

色覚異常の例

  • 信号の色がわかりにくい(特に夜間の点滅信号)。
  • 「止まれ」などの赤い標識が目立ちにくく、視界に飛び込んでこない。
  • 紅葉を見ても、葉の色の違いがよくわからない。
  • 青と思って買ったシャツが実は紫だった。
  • 色分けしている地下鉄やバスの路線図の区別がつきにくい。 

色覚異常が起こりやすい時

  • 対象が小さいときや彩度が低い場合
  • 輪郭線や境界線がなく、色の違いのみで識別しなければならない場合
  • 照明が暗い場合
  • 短時間で判断しなければならないときや、疲れて判断力が低下している場合
  • 先入観がある場合

色覚異常の社会認知

 以前、社会での色覚異常の認識は「モノクロの世界で生活している」「理系の仕事はできない」「運転免許が取得できない」などの誤解がありました。しかし現在では、色覚異常者は正常者と異なるものの、異常の程度に応じた色の世界を持ち、日常生活を不自由なく送ることができると認知されており、普通免許も取得が可能です。理工系・医療系の大学入試に色覚制限はありませんし、職業制限も大幅に緩和されてきています。ただ電車・航空機の運転士、警察官など一部の職業では、色覚異常による制限があります。色覚異常者が職業選択する際は、希望する職種が色識別を必要とするかを調べることが大切です。

※当院では、特に自衛隊員、パイロットの色覚検査に対して治療をおこなっています。


色覚異常の治療

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近視・仮性近視

近視・仮性近視とは


正常な眼の焦点

正常な光の焦点:網膜上で焦点が合う

 近視は、近眼ともいいますが、眼球内に入ってきた光(情報)を網膜の手前に結んでしまうことによって遠くを見ることが困難になる症状です。反対の状態を遠視とします。

 近視には仮性近視と真性近視があります。 また、正確には真性近視が本当の近視で、仮性近視は偽近視や調節性近視などと呼ばれています。
これは仮性近視が目の一時的な酷使によってピント調節がうまくいかないために起こる現象であるからです。

逆に、真性近視はメガネをかけたり、最近一般化されてきたレーシックを行わないと見えやすくはならないといわれています。

近視はなぜおこるのか?

近視な眼の焦点

近視の焦点:網膜の手前で焦点が合う

 目はレンズに当たる水晶体を厚くしたり薄くしたりして、外部から入ってきた光を正しく網膜上で焦点を合わせることによってものを見ることができます。

ところが、水晶体の厚さを調節する毛様体筋が衰えたり、調節がうまくいかないと近視となったり遠視となったりします。

近視では眼球を真横から見た図で、左から入った外界の光が水晶体で屈折して眼球の奥にある網膜に達する様子を示します。

正常な焦点の合い方では、外界から入った光は水晶体で正しく屈折して網膜で焦点が合います。

この状態がぼやけずにものが見える状態です。

一方、近視の状態になるとものがぼやけて見えますが、これは焦点が網膜の位置からずれることで起こります。

視力低下の兆候

  • 気がつくとテレビに近づいている。
  • なんとなく『寄り目』ぎみにみえる。
  • まばたきが少ないようだ。
  • 目の前にある物を見つけるのに、時間がかかる事がある。
  • 眼の周辺で不自然な動きをする事がある。

子供の仮性近視は回復するのか?

 子供の仮性近視は、仮性近視治療で効果がなかったらすぐにメガネで矯正する方がいますが、お勧めできません。

なぜなら初期の近視ならば、メガネをかけることによってピントの調節機能が固定され、視力は低下する一方だからです。

そして、鍼灸治療なら視力を回復、維持していく事が可能だからです。

近視、仮性近視に対する鍼灸治療

 近視、仮性近視を誘発する原因として、近視だから目が疲れやすい、目の疲れる職業、目が疲れるから肩が凝り、そのためさらに目が疲れてしまい視力が低下するといった悪循環があります。

鍼灸治療は、局所治療としてこめかみにある「太陽(たいよう)」と首の後ろにある「天柱(てんちゅう)」、首から肩にかけての間にある「肩井(けんせい)」などのツボを刺激します。これらのツボを刺激することで、視力を調節している外眼筋、毛様体筋など目に関係する器官の血流が改善、正常化し、視力の改善がみられます。もちろん、斜視や色盲にも変化がみられます。

近視に対する鍼灸治療のメリット

 近視はレーシックでしか治らないとされていますが、その歴史はまだ浅く、1990年代より学会で注目を受け日本では2000年より認可を受けて始まっています。

しかし、2009年にはアメリカで長期的に見ても安全とは言われていますが、術後の感染症、ドライアイ、ゴースト像、フラップの穴やしわ、乱視、角膜拡張、飛蚊症などの後遺症が出ている現実もあります。

また、日本の場合、レーシックなどの屈折矯正手術を受けたことのある者はパイロットの受験資格がないことや、術後の視力が安定するには1週間から1ヶ月程度を要する、治療費が高額になるという弊害も問題として存在します。

また、最近ではHKT48の指原莉乃さんが、コンタクトレンズを埋め込む手術をしたことで話題になっています。

これは、ICL眼内永久コンタクトレンズといい、治療は1回のみ、レーシックと比べ角膜を削るのは約1/10、入れ替えることがなく永久的に視力を回復するとされ、費用は大体60万円前後、1dayコンタクトを使用した時と比較し、約8年で元が取れるくらいです(レーシックは30万円前後)。レーシックよりも鮮明に見え、ドライアイなどの副作用もないことから注目されています。

鍼灸治療の場合、一回で完全に回復することはあまりないですが、角膜を傷つけることがないので、からだへの負担がなく、週1回程度治療していけば1回~数回で変化が現れやすい傾向にあります。

レーシック、眼内永久コンタクトに不安がある人、専門の眼科まで行く時間やお金がない人、直後、もしくは翌日などすぐに視力回復が必要な人には眼科治療実績30年の当院で行う近視に対する鍼灸治療は的を得ていると考えます。

自動車運転免許の基準となる視力

自動車運転免許を取得できる視力の基準は両眼で測定する視力が「0.7」です。
実はこの0.7というのは『両眼で測定した視力』なのです。片眼では視力「0.3」です。
両眼で0.7以上、かつ、片眼でそれぞれ0.3以上。
(※2018年1月24日現在)

自動車を運転するのは、夜間も含まれますので、両眼で測定する視力が0.7以上出ていれば、メガネなしで、夜でも安全に運転することができると、法律でも認められていることになります。

学校での視力偏差値

学校での視力判定
判定 視力
A 1.0以上
B 0.7-0.9
C 0.3-0.6
D 0.2以下

学校検眼での結果は、検眼通知書に記されます。これは"眼の通信簿"のようなもので、A、B、C、Dの4つに分かれています。 このA〜Dの評価は、右表のように分けられています。

この判定でのB以下、つまりB、C、Dが眼科での再検査となります。
Dになるほど視力が悪くないということですが、実はここで絶対見落としてはいけない判定があります。

それは、"B判定"です。

Bの判定といえば、やや合格ラインと勘違いしがちですが、偽陽性(±)や再検査予備軍と思ってください。

B判定の場合、眼科を受診しても「様子をみましょう」といわれますので早期予防をしない結果、気がつかないうちに近視が進行してしまいます。 仮性近視→真性近視という取り返しのつかない現実が待ち構えています。
しかし、真性近視でもまだ視力回復の望みは残されています。それが鍼灸治療です。

判定後の子どもの視力は、親の行動ひとつでどちらにも転びます。B判定の段階から視力低下の予防をしていきましょう。

資格別による視力の基準

自衛官一般曹候補生

 自衛官一般曹候補生募集要項によりますと両眼とも裸眼視力が0.6以上又は裸眼視力が0.1以上で矯正視力が0.8以上のもの両眼の裸眼視力が0.1未満は屈折度測定により評価する。

このような資格試験の前には、視力を基準に達するように何とかしてほしいというご相談が当院に多くなります。

 意外なことに鍼灸治療での視力回復達成率は、ほぼ100%となります(裸眼で0.03から0.6に変化など)。

もちろん、0.01の視力を2.0にすることは無理ですが、ある程度の視力回復は可能となります。

また、当院では視力は問題なくても、色覚検査で異常がある場合、いわゆる色覚異常でも対応可能となります。

パイロット

 現在の航空身体検査(第一種)は裸眼視力の制限はなく矯正で1.2以上あれば可能ということです。また、日本の場合、レーシックなどの屈折矯正手術を受けたことのある者はパイロットの受験資格がないとされています。

ボクサー

 ボクシングプロテストに視力検査は必要だが、以前のように厳密な数値基準(0.5以下は不可等)で受験不可になることはない。

つまり安全性に問題なければ受験可能。視力基準については完全撤廃の方向に進んでいる。

但し、極度の近視、弱視などは網膜はく離との因果関係から受験が認められない場合もあるということです。


近視の治療

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斜視・複視

斜視・複視とは

正常な見え方

※正常な物の見え方

 物を見る時、正常な場合は右の目玉と左の目玉が同じものを見ようとして一点に焦点を合わせるために同期して動くものです。 


複視の見え方

※物が二重に見える複視の見え方

 しかし、眼球を動かす一部の筋肉が麻痺等を起してしまうと、焦点を合わせようとしても、同期せず、右と左でバラバラな動きを起こしてしまい、物が二重に見えてしまいます。寄り目をしたことがある人はご存知かと思いますが、寄り目をすると目に入るものは二重に見えてしまうものです。


例えば、麻痺した方の外側の下を見た時にだけ二重に見えてしまいます。


複視の見え方

症状がひどいと、まっすぐ向いていても焦点が合わない、他人が麻痺をおこした患者さんを見た時に、麻痺した方の目だけ寄っているように見えます(斜視)。 

斜視は子供では約20%にみられ、小児眼科の代表的な病気です。 

斜視は人口の約3%にみられるとする統計もあり、決して珍しい病気ではありません。斜視の患者さんの多くは、幼少期に症状が現れ、家族の方に連れられ眼科医のもとを訪れます。しかし、なかには家族の方が目の異常に気がつかなかったり、あまり大したことはないと考えたりして、眼科医にかからないままになってしまう患者さんもおられます。さらに、眼科医にかかっても眼鏡をかけて調子が良くなったり、斜視の手術をするとそれだけで治ってしまったと考え、治療や定期検診を中断される患者さんも多いようです。 

大人の斜視にはこのような患者さんが多く含まれます。また、近視の強い人では目が寄ったり、目を動かす神経や筋肉の異常のために目の位置がずれる患者さんもおられます。 

斜視は、視線が内側にずれる内斜視、外側にずれる外斜視、上または下にずれる上下斜視などがあります。斜視があると、物を立体的にとらえたり、遠近感を感じたりする両眼視機能が使えません。 

目は近いものを見る時、ピント合わせをします。この動きを調節といいますが、調節に伴って両目の眼球は内側に寄ってきます。例えば、遠視の場合は近くを見る時、調節の力がふつうより強く働くので目が内側に寄って内斜視になるのです。これを調節性内斜視といいます。 

斜視・複視の種類

 複視は、片目で見たときに存在するでしょうか?もしくは、両目で見たときに存在するでしょうか? 右手で、右目を隠してみてください、複視は存在するでしょうか? もし、そのとき複視を自覚すれば、左目の異常です。その逆に、左目を隠したときに自覚する複視は、右目の異常です。この片目で見える複視を片眼性複視といいます。原因としては、単眼ごとの疾患や屈折の異常(乱視など)が考えられます。 

 片目で見たときには一つになり、両目で見たときのみに二つになる複視を、両眼性複視といいます。右目と左目で違うものを見ているとき、つまり斜視があるときに存在する複視が両眼性複視です。ここでは、両眼性複視についてご紹介します。

斜視の原因はいろいろあって眼球を動かす筋肉や神経の病気、手術後の後遺症、遠視、両眼視の異常、視力不良があげられます。 

眼球を動かす筋肉や神経に病気があると、眼球が動かなくなって目の位置がずれ、斜視になります。  

斜視の図

斜視・複視の原因

 目のずれがどちらにあるかで、原因を主に3つに分類して説明いたします。

1.外斜視

上眼神経麻痺

 瞼(まぶた)が垂れる(眼瞼下垂)、目の動きが悪い(眼球運動障害)や、目が外側に向いてしまったことを主症状として発症します。眼瞼下垂は、瞳を覆うような重症な下垂であることが多いです。眼球運動障害は、外向き以外の3方向(上、下、内)が障害されます。眼瞼下垂が重症なためかえって複視を自覚しない症例もありますが、眼瞼を拳上することで複視を自覚します。眼瞼下垂、眼球運動障害に加え、瞳が広がって(散瞳)、光に対する反射がなくなっている場合があります(瞳孔障害)。 

原因としては、瞳孔障害がある場合は、脳動脈瘤である可能性が高く、頭痛を伴うことも少なくありません。脳動脈瘤の破裂は、クモ膜下出血を発症して、命にかかわることもあるため、早急に磁気共鳴画像法(MRI)などの頭蓋内の精密検査、および脳神経外科による処置が必要となります。瞳孔障害がない場合は、動眼神経の虚血や脳梗塞、頭部外傷などが原因として考えられます。しかしながら、瞳孔障害がないからといって脳動脈瘤の存在を否定してかかることはできません。

2.内斜視

外転神経麻痺

 眼球を外側に動かす神経が麻痺(動きが悪くなる)し、複視を自覚します。複視は、麻痺側を見ようとすると悪化します。原因としては、脳血管障害、糖尿病、頭部外傷などが考えられます。通常、片眼性ですが、脳腫瘍などで頭蓋内圧が上昇した際は、両眼性の外転神経麻痺を引き起こします。

3.上下斜視

上下に眼位がずれ、垂直方向の複視を自覚します。

上斜神経麻痺

 目を内下方に引っ張る筋肉である上斜筋の動きが悪くなるため複視を自覚します。筋肉の動きは、目を内下方に動かす以外に内向きにねじる(回旋)働きがあり、内向き回旋も同時に障害されます。そのため、患側を見ると複視は減弱し、健側を見ると複視は悪化、患側に首を傾けると複視は悪化し、健側に首を傾けると複視は減弱します。 

原因としては先天性、脳循環不全、糖尿病の末梢神経障害、外傷などが挙げられます。先天性が年齢とともに顕性化することもあります。後天性発症の一部は、自然経過によって改善することがあります。そのため治療で手術をする際は、半年以上の経過をみたのちにする必要があります。


斜視の治療

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視神経炎

視神経炎とは

 視神経乳頭炎(視神経症)は、視神経炎、乳頭炎の総称です。

視神経炎とは眼球と脳をつないでいる神経に炎症が起こり視力に障害を来たし、放置すれば失明につながることも多い重大な病気です。

また、病気の進行が早いことが多いため、一刻も早い治療が必要となります。

乳頭炎は、眼底にある視神経乳頭やその周りが腫れるもので、比較的小児に多く見られます。

視神経炎の原因

どちらの病気も、原因はウイルス感染や多発性硬化症、副鼻腔炎、アルコール中毒などがありますが、原因不明の場合も少なくありません。

視神経炎の症状

主な症状として、

・急激な視力低下や視界が狭くなる視野狭窄(きょうさく)
・視野の真ん中に黒く見えない部分が小さく出来たりする中心暗点

と言ったものがあげられます。

視神経乳頭炎患者の多くは眼底検査で視神経乳頭の充血および腫れが認められます。

多くのケースは片目だけに症状が見られますが、急速にもう一方の目にも発症し両目を失明することもあります。

視神経炎に対する鍼灸治療

近年、病院で視神経炎や乳頭炎と診断された方の中には前述の病名ではなく、極度の眼精疲労からくる症状の場合もあります。

そのような場合は特に鍼灸治療が有効とされ、回復度合いも早くなります。

もちろん、完全な視神経炎や乳頭炎の場合でも、個人差はあるものの充分に回復可能です。

基本的には早期治療、安静が必要となります。

鍼灸においての治療法は、局所治療としてこめかみにある太陽(たいよう)と首の後ろにある天柱(てんちゅう)、風池(ふうち)などのツボを刺激します。
これらの鍼灸刺激により網膜(視神経乳頭付近)の血流が正常化し、炎症の回復及び症状の改善がみられます。

そもそも、視神経乳頭炎を発症した原因としてストレスや疲労の蓄積が背景にありますから、局所的な治療だけでなく全身的な治療を併せて行うことで回復を早め、同時に、再発防止につなげていきます。

そのため、問診のなかで原因を突き止め、その人に合った治療方法をそのつど選択していくのです。

眼の特効穴:合谷(ごうこく)

「合」は合う、「谷」は山と山の間、山と山が出合うところという意味で名付けられたそうです。

「谷」は、水が大きな流れになる場所なので、合谷は気の流れに関与する重要なツボとされています。

合谷(ごうこく)は、首から上の目や鼻、耳、歯などの痛みに効く「特効のツボ」として知られています。

頭痛、鼻水、脳血管障害、眼疾患、歯熱痛、肩こり、喉の痛みなど、幅広い症状に対して効果があります。



視神経炎の治療

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黄斑変性症

黄斑変性症とは

 近年著しい増加がみられる目の病気です。欧米では、失明の原因として最も多いのが黄斑変性症なのです。

日本においては失明原因のトップは糖尿病性網膜症ですが、黄斑変性症は第3位になっています。

黄斑変性症に至る理由ですが、その多くが加齢によるものです。

50歳代から増え始め、進行が遅いために自覚しにくく、見えない範囲が大きくなっていったり、あるいは視力が良かったのに急に見えなくなって気が付くことも多いようです。

また、食生活の欧米化や超高齢社会も黄斑変性症患者の増加原因の一つで、特に動脈硬化による血流の低下などが原因と考えられています。
男性の発症率が女性の3倍近い数値になっているのも黄斑変性症の特徴です。

黄斑変性症の主な症状としては、

  • ものが歪んで見える
  • 視界の中心部がぼやけていて見えなくなる (中心暗点といい、視界周辺は普通に見えるものの、視界中央部の見ようとするものが見えない状態)
  • 進行すると視力が低下する

と言ったものがあげられます。




正常な見え方と黄斑変性症が進行した場合の見え方の違い

正常な見え方

正常な物の見え方

黄斑変性の見え方

黄斑変性症が進行した場合の見え方


黄斑変性症のメカニズム

 まず、人間が「ものを認識できる(=ものが見える)」仕組みをご説明しましょう。

人間の目から入った様々な光は、まず角膜、水晶体、そして硝子体(しょうしたい)を通り、最後に網膜(もうまく)へ到達します。

網膜に集めた光の情報をその中心にある黄斑(おうはん)という部分を通じて神経に伝わり、そして目で見た情報として脳に送られています。

黄斑変性症は、この「黄斑」や、その周囲にある網膜という「視神経に光の情報を伝える部分の細胞」が老化によって機能低下を起こしている状態なのです。

目の血流が低下すると、老化した網膜の毛細血管は目詰まりを起こし、血液が流れて行かないようになります。

血流がない場合、網膜の細胞は酸素と栄養の不足から新しい血管を引き込んだり、または、新しい血管を作り出してしまいます。

これを「新生血管(しんせいけっかん)」と言い、本来あってはいけない血管が作られてしまいます。

新生血管の壁は非常に薄いためにとても脆(もろ)く、網膜に無数に張り出して漏れたり破れたりして視細胞の機能を壊してしまいます。

この状態を滲出性(しんしゅつせい)の黄斑変性症と呼びます。

黄斑変性症を治すためには?

目のトラブルの発生原因は、その多くが生活習慣によるものとも言われています。

治療の前に、まずはご自身の「生活習慣」を見直してみましょう。

たとえば、目の使い過ぎや不眠・不休、過度のストレスも原因の一つにあげられます。また、栄養過多・不足、過剰な飲酒・喫煙なども目に大きなダメージを与えますのでご注意ください。

鍼灸(しんきゅう)治療の有効性

 西洋医学では黄斑変性症に対して大きな成果をあげる治療方法が未だに確立しておりません。そのため、現状では「有効な治療がなされていない」と言わざるを得ません。

特に、老化に伴う細胞の変質である「加齢性黄斑変性症」を完治することは残念ながら難しいです。

しかし、東洋医学には有効な治療法として鍼灸があります。

鍼(はり)やお灸をすることで血流が改善され、黄斑部の回復や症状の進行をできるだけ遅くすることができます。

また、視力の維持、あるいは視力の回復により、黄斑変性症の一番の症状である視界の狭小化を防ぐことも可能なのです。

鍼灸治療はこういった分野に長けています。

過去には視力が大きく回復した例もあり、治療効果は充分な可能性を持っています。

症状が早い段階の患者さんほど早期の鍼灸治療で効果を期待できますので、お早めにご相談ください。


黄斑変性症の治療

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ドライアイ

ドライアイの症状

どんな場合が「ドライアイ」なの?

 近年、生活環境の変化からドライアイになる方が急増しています。
具体的には、以下の症状のうち5つ以上当てはまったかたはドライアイの可能性があります。

普段からとても目が乾く 目が疲れやすい 目がゴロゴロする
目が痛い 風や光、タバコなどの煙が目にしみる 目に不快感や違和感がある
目が充血しやすい 視界がぼやける 日常的に目がかゆい
何もしてないのに涙が出る 起床直後に目を開けられない 白い目ヤニがよくでる
一日中、目が熱い 普段から眼が重たい 10秒以上目を開けていられない

ドライアイについて

 ドライアイは昔から多くの報告がありましたが、失明などの重篤な事態に発展することがほとんどないため、あまり重要視されてきませんでした。
しかし、近年では生活環境の変化からドライアイになる方がさらに急増し、その治療に注目が集まっています。

ドライアイ患者急増の大きな原因として

  • コンタクトレンズ使用者の増加
  • パソコンやテレビゲームなどの「目を酷使する機会」が飛躍的に増えたこと

などが挙げられます。

鍼灸師の立場から言うと、ドライアイの原因は目の酷使だけにある訳ではなく、(目に負担が少ない生活環境であっても)肩や首まわりのコリが強い方は目の血流も悪いため、ドライアイになりやすい傾向にあると言えます。

ドライアイの症状

 目が乾く、痛みがある、頻繁にゴロゴロする、目がしみる、といった症状は、目の乾燥からくる典型的なドライアイの症状です。

目が乾燥する以外にも、疲れやすくなる、かゆみがでる、頻繁に充血する、日常的に熱く感じるなどの症状もあり、悪化すると目の奥が痛くなり頭痛を引き起こすこともあります。

また、目に何らかの異常があるとイライラやストレスが増大し集中力もなくなるため、単に「目が乾く」だけがドライアイの弊害とは言えません。

「涙」について

 涙は目の乾燥を防ぐことはもちろん、眼球を洗い流したりするだけでなく、殺菌効果があり、また、目に必要な酸素や栄養も補っています。

涙の量が充分でないと目の表面は傷がつきやすくなり、ゴロゴロしたりぼやけたり、日常的に充血したりと、不快な症状があらわれます。

ドライアイは単に涙が不足して目が乾いているだけではありません。

ドライアイをきっかけとして目に様々な症状が起こり、角膜や結膜など目の大切な部分に傷ができてしまうことで、他の眼病にもなりやすくなってしまうのです。

ドライアイの分類

 ドライアイという病気は、一般的に

(1)涙の量が減ってしまう「涙液分泌減少型(るいえきぶんぴつ げんしょうがた)

と、

(2)すぐに涙が蒸発して目が乾いてしまう「涙液蒸発過多型(るいえきじょうはつ かたがた)」

の二つの型に大きく分けられます。

それぞれの型の特徴をまとめると、以下のようになります。

(1)涙液分泌減少型の特徴

涙液分泌減少型は、涙の量そのものが少なくなることで目が乾きやすくなってしまいます。特に中高年の女性に多いと言われています。

またシェーグレン症候群という目や口が乾く病気によって涙がほとんど出なくなり、その結果としてドライアイになることもあります。

(2)涙液蒸発過多型の特徴

涙液蒸発過多型は、パソコンの画面などを凝視する人に多いです。

正常な人では1分間に20〜30回のまばたきをするものですが、凝視する人はその1/3程度しかまばたきをしていないと言われています。

まばたきの回数が少ないため眼球が直接外気に触れる時間が長くなり、結果として目を潤滑にしている涙がすぐに乾いてしまうのです。

また、コンタクトレンズを使用することでも涙が蒸発しやすくなります。

特にソフトレンズは涙を吸収してレンズ表面から水分が蒸発するため、裸眼の状態に比べて目が乾きやすくなります。

一方、ハードレンズは酸素透過性が高く水分の蒸発が比較的少ないため、ソフトレンズに比べ、よりドライアイに適したコンタクトレンズだと言えます。

普段の生活でできる「ドライアイ」の対策

 日常生活で以下の点に気をつけていると、ドライアイ対策としての効果が期待できます。

  • 1時間ごとに10分程度の休憩を取る。
    現代社会はとにかく目を酷使します。意識して、一時間ごとに休息を取るようにしましょう。
  • 加湿器などを使い、部屋の乾燥を防ぐ。
    乾燥はドライアイの天敵です。加湿器などを使い、室内を適度な湿度に保ちましょう。
  • エアコンなどの風を直接目に当てない。
    強い風が直接目に当たるとドライアイになりやすくなります。風の発生源やその向きにも注意しましょう。
  • テレビや携帯型ゲーム機/携帯電話、パソコンの画面は目より下方に置き、上を見ないようにする。
    上を見ようとすると目が開き、眼球が直接外気に触れる面積が大きくなるため、乾燥しやすくなります。
  • 肩コリや腰痛は目の血行を悪くするため、普段からこれらの予防に努める。
    肩のコリや腰痛は、血流の関係から目にも影響がでます。特に、同じ姿勢を長時間続けなければならない方は定期的にストレッチをし、意識して筋肉のコリをほぐすようにしましょう。

ドライアイの鍼灸治療

 近年、ドライアイの患者さんが急増し、当院でもよく治療を行っています。

主に、太陽(たいよう)という「こめかみ」の辺りのツボに鍼(はり)をしたり、肩や首周りの緊張をとって血流を良くするような治療をします。

また、鍼灸治療で涙腺の機能が高まって涙がよく分泌されるようになり、同時に涙の量も増えてきます。

鍼灸治療は本来、病気ではなく人を診ます。

ドライアイといっても原因や症状は人それぞれですから、ドライアイ治療をあきらめて、ただ点眼薬を差しているだけの方に特にお勧めします。


ドライアイの治療

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眼瞼下垂・眼瞼痙攣

まぶたが下がる、眼瞼下垂

眼瞼下垂とは

  眼瞼下垂とは、単純に言えば上のまぶたが下がってしまう状態です。

目を開いたときに上眼瞼縁が正常の位置〔角膜(くろめ)の上方が少し隠れる高さ〕より下がっている状態です。

このことにより、上方の視野が狭く感じられたり、外見が悪くなったりといった不都合が起こります。原因は大きく、先天性と後天性に分けられます

先天性眼瞼下垂

 出生直後からみられる眼瞼下垂で、はじめはほとんど開瞼(瞼が開くこと)していないものの、日を追って少しずつ開くようになります。原因は、眼瞼挙筋(まぶたを上げる筋肉)の働きが不良なことによるもので、片眼性と両眼性があります。お座りができるころになると、見にくさをカバーしようとしてあごを上げたり、眉毛を上げてものを見るようになりますが、これは、両方の目を使おうとしていることで、視機能の発達の意味からはむしろ良いことといえます。

治療は手術ですが、ある程度開瞼しており、赤ちゃんが下垂眼でも見ようとしている様子があれば、あわてて手術をする必要はなく、視力の発達を観察しながら、通常は3歳を過ぎてから行います。例外的に、まったく開かないか、きわめて高度で見るのがつらそうという場合には2歳以下でも手術をしますが、この場合、成長に伴って再び眼瞼が下がり、再手術を必要とすることが少なくありません。手術は主に、眼瞼挙筋を短縮する方法と、眉毛を上げて見ているお子さんではその力を利用する眼瞼吊り上げ術があります。

先天性眼瞼下垂は、時に視力の発達に影響しますので、一度は早期に眼科を受診し、視機能評価や合併症の有無、手術の必要性とその時期などを判断してもらうことを勧めます。


後天性眼瞼下垂

 後天性で最も多いのは、加齢性(老人性)眼瞼下垂です。加齢により眼瞼挙筋と眼瞼の支持組織である瞼板や皮膚との間の結合が緩んで起こるもので、挙筋機能は良好なことがほとんどです。後天性ではこのほかに、神経麻痺(動眼神経麻痺や重症筋無力症など)や外傷性のものなどがありますが、これらは挙筋機能そのものが不良で、他の眼合併症や全身合併症を伴うこともまれではありません。また、高齢者や顔面神経麻痺後には、眼瞼下垂と思われても実は眼瞼の皮膚だけが緩んで下がっている眼瞼皮膚弛緩症や、前額部(おでこ)の皮膚や筋の弛緩により眉毛が下がり眼瞼を押し下げている眉毛下垂といった状態(偽眼瞼下垂)もあり、真の眼瞼下垂とは区別しなければなりません。

一般的な治療は手術ですが、加齢性下垂ではゆるんだ挙筋と周囲組織の結合を再構築するように縫合する手技が選択され、回復が見込めます。その他の後天性では原因疾患に対する治療を行った後、残った下垂に対して手術を行いますが、挙筋機能の程度により手技が異なり、その効果にも限界があります。偽眼瞼下垂には、皮膚の切除や眉毛の吊上げ術が行われ、真の眼瞼下垂とは異なる対応が必要です。


眼瞼痙攣

  「眼瞼けいれん」は、自由に目が開けにくくなったり、瞬きが増えたりする、いわば目の開け閉めのスイッチが故障した状態です。そして、「まぶしい」、「目が乾いた感じがする」、「目をつぶっているほうが楽」あるいは「自然と両目あるいは片目が閉じてしまう」といった自覚症状で受診します。この病気の大半は「ドライアイ」と間違えられていますが、ドライアイの治療をしても一向に良くならないのが特徴です。

 眼瞼けいれんは、「まばたきの制御異常」もしくは「開閉瞼の切り替え故障」と捉えると分かりやすいです。まばたきや、瞼(まぶた)の開閉を制御しているのは脳の神経回路ですから、症状は目のあたりにありますが、故障部位は脳のコンピュータということになります。ただし、磁気共鳴画像(MRI)などでは故障部位は映りません。

 瞼のこうした運動障害に加えて、まぶしい、目の周辺が不快、痛い、目が乾く感じなど感覚過敏があるのも特徴です(表参照)。さらに抑うつ、不安、不眠など精神症状を持つ人も半数近くあり、うつ病などと間違えられることもあります。

治りにくい病気で、40~50歳以上に多く、女性は男性の2.5倍もかかりやすいものです。目がまったく開けられないほど重症な例は少ないですが、一見しただけでは分からないような軽症例を含めると、日本には少なくとも30~50万人以上の患者さんがいると推定されます。


眼瞼けいれん患者の多彩な訴え(重複あり)

まぶしい 95%
目を開いているのがつらい、目をつぶっていたほうが楽 92%
目が乾く 51%
目が自然に閉じてしまう 49%
目がうっとうしい、ごろごろする 41%
下を向いていたい 34%
瞼が垂れる(目が細くなった) 29%
まばたきが多い 26%
片目をつぶってしまう 26%
手指を使わないと開瞼できない 16%
眉間にしわがよる 12%
目の周囲が動く 8%


「眼瞼けいれん」の治療と効果

 多くの場合は原因が不明ですが、安定剤、睡眠導入薬、抗精神病薬の連用や化学物質への曝露が原因や誘因になっている場合は、可能な限りこれらの薬の服用を中止したり、曝露しないようにすることが大切です。

根治的に治す方法はありません。最も用いられる対症治療(病気自体を治すことはできないですが、症状を改善する治療)は、眼周囲の皮膚にボツリヌス毒素Aを製剤にしたものを少量注射して、目をつぶる力を弱める方法です。効果は2~4か月持続します。ほかには、クラッチ眼鏡、眼瞼の手術(いろいろな方法があります)、薬物療法がありますが、いずれも補助的な治療です。難治ですが、5%前後の例で改善傾向を示すとのデータもあります。なお、抑うつ感があると症状が悪化するので、心の安定が必要な病気でもあり、自分自身でのメンタルケアは必要です。そのためにも、病気に対する理解が非常に重要で、治そう治そうと焦るのは禁物です。

 鍼灸治療では、西洋医学同様、完治させることはできないかも知れませんが、身体のケア、メンタルケアも含めて、けいれんという症状に対して治療することができます。


眼瞼下垂、眼のけいれんの治療

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緑内障

緑内障とは

緑内障の眼圧

 緑内障とは、目から入ってきた情報を脳に伝達する視神経という器官に障害が起こり、視野(見える範囲)が狭くなる病気のことです。

 治療が遅れると失明に至ることもあります。

 症状は、少しずつ見える範囲が狭くなっていきます。しかし、その進行は非常にゆっくりで、両方の目の症状が同時に進行することは稀なので、病気がかなり進行するまで自覚症状はほとんどありません。

 緑内障は中高年の方に起こる代表的な病気のひとつです。症状がない場合でも、定期的に眼科検診を受けることをおすすめします。

 緑内障は、厚生労働省研究班の調査によると、我が国における失明原因の第1位を占めており、日本の社会において大きな問題として考えられています。しかも最近、日本緑内障学会で行った大規模な調査では、40歳以上の日本人における緑内障有病率は、5.0%であることが分かりました。つまり40歳以上の日本人には、20人に1人の割合で緑内障の患者さんがいるということになります。

また緑内障の有病率は、年齢とともに増加していくことが知られており、日本の少子高齢化に伴って、今後ますます患者さんの数は増えていくことが予想されます。しかも上記の調査では、発見された緑内障の患者さんのうち、それまで緑内障と診断されていたのは、全体の1割に過ぎませんでした。つまり、緑内障があるのにもかかわらず、これに気づかずに過ごしている人が大勢いることも判明しました。

 最近の緑内障の診断と治療の進歩は目覚しく、以前のような「緑内障=失明」という概念は古くなりつつあります。現代医学を駆使しても失明から救えないきわめて難治性の緑内障が存在することも事実ですが、一般に、早期発見・早期治療によって失明という危険性を少しでも減らすことができる病気の一つであることは間違いありません。

眼圧

 眼圧とは、眼の硬さです。 眼圧が上昇すると(眼球が硬くなると)、視神経が障害されやすくなり、緑内障になるリスクが高くなることが知られています。

では、なぜ眼圧が上昇するのか?それには房水が関係しています。

「房水」とは目の中を循環する液体のことで、毛様体という組織で作られて、虹彩の裏を通過して前房に至り、線維柱帯を経てシュレム管から排出され、眼外の血管へ流れていくという定まった経路で循環しています。

この房水の循環によって、ほぼ一定の圧力が眼内に発生し眼球の形状が保たれます。この圧力のことを「眼圧」と呼びます。

自分の眼圧を知っておくことは、とても大事です。


眼圧の正常値

 日本人の平均眼圧は14.5 mmHg、ばらつきの程度(標準偏差が2.5 mmHg)を考えると、正常の眼圧は10~20 mmHgであるといわれています。

 眼圧は、1日の間でも時刻により変動するうえに、どの時期に眼圧が高くなるのかというパターンには、個人差が大きいことが知られています。また四季に恵まれた日本において、眼圧は、冬季に高く、夏季には低くなりやすいことも知られています。

 日常生活において眼圧に影響する因子としては、年齢、性別、屈折(近視や遠視の程度)、人種、体位、運動、血圧なども知られています。このように多くの因子が複雑に影響しあって、眼圧が決まっているのです。

 前述したように、「眼圧の正常値」は、健康人を対象とした調査に基づいて統計的に求められた値(全体の95.5%がおさまる平均値±標準偏差の2倍)であって、この範囲にあるからといって緑内障にならないとは言いきれません。実際に、日本人では、眼圧が正常範囲であるにもかかわらず、緑内障になっている「正常眼圧緑内障」の患者さんが過半数を占めていることが判明しました。


緑内障の種類

 緑内障による視神経の障害は、目の硬さである眼圧が、その人の耐えられる眼圧より上昇することによって引き起こされます。

 眼圧が上昇する原因によって主に原発緑内障、発達緑内障、続発緑内障に分けられ、原発緑内障や続発緑内障はさらに開放隅角緑内障、閉塞隅角緑内障に分けられます。

 眼圧は眼の中の水(房水)の量によって決まります。房水は、隅角という部分から、フィルターにあたる線維柱帯、出口となるシュレム管を通って眼の外に出ていきます。

正常眼圧緑内障

 眼圧が正常範囲(10~21mmHg)にも関わらず緑内障になる人がいます。これを正常眼圧緑内障と呼び、開放隅角緑内障に分類されます。近年行われた全国的な調査の結果から、緑内障の約7割が正常眼圧緑内障であり、また欧米にくらべて日本人に多いことがわかりました。


原発開放隅角緑内障

 房水の出口である線維柱帯が徐々に目詰まりし、眼圧が上昇します。ゆっくりと病気が進行していく慢性の病気です。


原発閉塞隅角緑内障

 隅角が狭くなり、ふさがって房水の流れが妨げられ(線維柱帯がふさがれて)、眼圧が上昇します。慢性型と急性型があります。


続発緑内障

 外傷、角膜の病気、網膜剥離、目の炎症など、他の目の疾患による眼圧上昇や、ステロイドホルモン剤などの薬剤による眼圧上昇によっておこる緑内障です。

 一方で、最近では患者さんの多くが、もともと眼圧が高くないのにもかかわらず緑内障を発症しているということがわかってきました(正常眼圧緑内障)。そのため、元から視神経の眼圧への抵抗力が低く障害が起こる場合もあると考えられています。


発達緑内障

 生まれつき眼内の水の流れ路が未発達であることから起こる緑内障です。


緑内障の治療

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治療の流れ

1.問診

頭痛の問診

 当院では、まず患者さんから目の症状があらわれた前後の体の気になる症状、どんな時に気になるのか、症状が悪化するのか内容をうかがって原因を突き止めます。
その後、治療内容と今後の方針を極力わかりやすく説明させていただき、患者さんにご納得いただいてから治療に入ります。
男性の場合は社会的立場、環境、生活習慣を考慮します。女性の場合は、どの年代においても女性ホルモンが関係し、女性ならではの症状としてあわられます。
そのためどんな症状でも、女性ホルモンと因果関係があるか確認する「問診」をとても大切に考えています。

2.検査

頭痛の検査

 問診後は、実際にどのような状態なのか、影響されているのはからだのどこなのか確認するための検査をします。
また、症状があらわれた背景に重篤な要因があるのかも把握しなければなりません。
症状によっては、すぐ病院に行き処置をしなければならない病気が潜んでいることもありますので、治療前の大事な作業です。また、脈をみることで、自律神経の変化や生理周期の変化も読み取ることができるため確認します。

 検査項目は、西洋医学的な検査に加え、東洋医学的な診断もおこないますので、脈をみたり、お腹の状態を確認したりすることもあります。単純に、デスクワークやスマホの使い過ぎによるめまい、日本女性特有の「なで肩」の肩こり、首こりが原因である眼の症状なら、治療と同時に姿勢を気を付けるだけでも楽になってきます。

3.鍼灸治療

頭痛の治療

 問診と検査等の後は、ベッドに横になってリラックスしていただいた状態で治療を開始します。
(上の写真は、わかりやすくするため座っています。)

 体の状態が冷えているのか、硬く緊張しているのか、逆に軟弱になっているのか、一部の組織が炎症反応を起こしているのか、患者さんの主な訴えと関連する部分はあるのかなど把握したうえでその日の体の状態に合わせたツボに鍼灸治療をおこないます。
鍼は髪の毛と同じくらいの太さ0.1mmほど、お灸は、火が直接肌に触れないものを使用していますので、火傷やお灸の痕が残る心配を極力減らします。
お灸にはリラックス効果だけでなく、血行の促進や抵抗力を高めて体を強くしてくれるといった様々な作用があります。また、鍼治療の後にお灸をすることで、治療効果が持続する作用もあります。

眼の症状に対する治療は、鍼治療も灸治療も、直接眼におこなうわけではありません。一般常識で考えてありえないようなところは避けています。安全に、安心して、かつ効果的に改善できるよう、患者さんの状態に合わせたツボを選びます。

4.電気・光線療法

頭痛の電気治療

 患者さんの症状によっては、鍼や灸に加えて、より血行を促すため、運動不足を解消するために電気治療を併用する場合があります。

 電気治療というと「ビリビリ」という痛いイメージが先行しがちですが、実際には眠ってしまうような心地の良いごく微弱な電流を流す程度です。
この治療は体の表面にある皮膚や筋膜、筋肉を刺激して血行を促すものですので、妊娠中の方などでも問題なく受けていただけます。肩は、頭を支えている首の付け根にあり腕や肩甲骨も支えています。

鍼灸治療の後に電気刺激をおこなうことで一気に全身の血行が良くなりめまい、難聴など症状の軽減だけでなく再発も予防することができます。

5.生活指導・アフターケア

頭痛のアフターケア

 眼の症状があらわれた原因には、生活環境が大きく関わってきます。家庭での生活、学校での生活、職場での生活の中に、原因となる要因を探り、極力、避ける、受け流すような体制を整えられるように話し合います。今ある症状を何とかするだけでなく、これから再発しないように予防することが重要です。一度、ご自身の環境を見直す機会を設け、開演できるところはどんどん改善していくように促します。


眼の治療

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